③睡眠時無呼吸症候群

こんな症状があれば要注意

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、自分では気づきにくい病気ですが、いくつかのサインからそのリスクを察知することができます。
ここでは、代表的な症状と、自宅でできるセルフチェック方法をご紹介します。


よく見られる症状

■ 大きないびき

いびきは、睡眠中に気道が狭くなることで発生します。
特に「音が途切れては再び鳴り始める」「ガーッという音の合間に無音が挟まる」といったパターンは要注意。
これは無呼吸が生じている可能性を示す危険なサインです。

■ 日中の強烈な眠気

夜中に呼吸が止まると深い眠りに到達できず、朝起きても疲れが残ります。その結果、日中に強烈な眠気が襲ってきます。
会議中や運転中、さらには食事中でさえ眠気を感じるようであれば、放置できない状態といえるでしょう。

■ 集中力・判断力の低下

質の悪い睡眠は脳の働きを鈍らせます。仕事の効率が落ちる、家事にミスが増える、物忘れが多くなる
──これらは年齢のせいではなく、SASが原因かもしれません。

■ 起床時の頭痛や口の渇き

酸素不足が脳に負担をかけ、朝の頭痛を引き起こします。
また、無意識に口呼吸が増えるため、起きたときに口の中が乾燥している人も注意が必要です。

■ 夜中に何度も目が覚める

SASの人は、無呼吸が起きるたびに脳が覚醒します。
そのためトイレに行くわけでもないのに夜中に何度も目が覚め、睡眠が分断されてしまいます。
こうして深い眠りを得られないことが、翌日の強い疲労感につながります。


自宅でできるセルフチェック

次の項目にどれだけ当てはまるかを確認してみましょう。
3つ以上該当する場合は、専門医の受診を強くおすすめします。

✅ 家族や同居人に「いびきがうるさい」と言われたことがある
✅ 睡眠中に「呼吸が止まっていた」と指摘されたことがある
✅ 日中に強い眠気を感じ、仕事中や運転中に居眠りしそうになる
✅ 起床時に頭痛や強い疲労感が残っている
✅ 夜中に何度も目が覚める
✅ 肥満気味である(BMI25以上)
✅ 高血圧や糖尿病を指摘されたことがある
✅ 慢性的な口呼吸や鼻づまりがある

さらに近年は、スマートウォッチや睡眠アプリを使ったセルフモニタリングも有効です。
いびきの音、心拍数、睡眠時の動きなどから、無呼吸の兆候を検知してくれるツールが登場しており、早期の気づきに役立ちます。


まとめ

「単なる疲れ」や「年齢のせい」と思っていた症状が、実はSASのサインであることは少なくありません。
早めに異変に気づき、専門機関で検査を受けることが、重大な合併症を防ぐ第一歩です。

次の章では、実際にどのように診断されるのか、検査の流れについて詳しく解説します。

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