血糖値スパイクを防ぐ!
食べる順番を変えるだけで得られる驚きの効果
こんにちは。
医療法人煌仁会 森川内科クリニック院長の森川髙司です。
「先生、同じものを食べているのに血糖値が日によって違うんです」
診察室でよく聞くこんな疑問。
「何を食べるか」に気を配っていても、「どう食べるか」に意識を向けている方は、まだまだ少ない印象です。
実は、血糖値は食べる順番を変えるだけでも大きく改善できるのです。
今日は、どなたでも今日から始められる「食べ順による血糖コントロール」について、わかりやすくお話しします。
🍽 食べる順番を変えるだけで、血糖値が30%改善!
当院で実際に行った検証をご紹介します。
■ 1回目(従来の食べ方)
ご飯 → おかず → サラダ
▶ 食後血糖値:210mg/dl
■ 2回目(食べ順を工夫)
サラダ → おかず → ご飯
▶ 食後血糖値:150mg/dl
なんと、60mg/dlもの差が生まれました。
これは約30%の改善に相当します。
「たった順番を変えただけで、こんなに違うなんて!」
と、その患者さんも驚かれていました。
🤔 なぜ順番を変えるだけで、血糖値が下がるのか?
そのカギは、私たちの体の消化と吸収のメカニズムにあります。
1. 食物繊維の“壁”効果
野菜や海藻に含まれる食物繊維が胃や腸の表面をコーティング。
後から入ってくる糖の吸収をブロック&スローダウンしてくれます。
2. 血糖降下ホルモン「インクレチン」の分泌
野菜を先に食べることで、インクレチンという血糖値を下げるホルモンが早期に分泌され、糖の処理準備が整います。
3. 胃の排出速度がゆるやかに
野菜やタンパク質が先に入ることで、胃の内容物がゆっくり小腸に流れるようになります。
その結果、糖質の吸収が緩やかに。
✅ 基本の「血糖値に優しい食べ順」
🍃 Step1:ベジファースト(最初の5分)
- サラダ、煮物、海藻類など
- よく噛んで、ゆっくりスタート
🍳 Step2:プロテインセカンド(5〜10分)
- 肉、魚、卵、豆腐などのおかず
- 野菜と一緒に摂ってもOK
🍚 Step3:炭水化物は最後に(5〜10分)
- ご飯・パン・麺類など
- 少量をよく噛んで楽しむ
🔍 食べ順の効果を高める+αテクニック
🥄 1. 最初のひと口は「もずく酢」から
60代の女性患者さんが取り入れている方法。
もずく酢や酢の物は血糖値の上昇をさらに抑えてくれます。
⏳ 2. 「5分間ルール」
各ステップを最低5分間ずつ意識して食べることで、
満腹中枢が働き、食べ過ぎも防止できます。
💧 3. 水分も“戦略的”に
食事中に水やお茶をこまめに摂ることで、食物の通過がゆっくりになり、吸収が穏やかになります。
🥗 実生活にどう取り入れる?シーン別応用例
🌞 朝食編
NG: パン → サラダ → コーヒー
OK: サラダ → ゆで卵 → パン → コーヒー
☀ 昼食編(定食)
NG: ご飯と味噌汁 → メイン → 小鉢
OK: 小鉢(野菜)→ 味噌汁 → メイン → ご飯
🌙 夕食編(家庭料理)
NG: 全部一緒にパクパク
OK: サラダ → 焼き魚 → 煮物 → 最後にご飯
🍴 外食・コンビニでもできる「食べ順コントロール」
ファミレスでの工夫
「サラダを最初に持ってきてください」とお願いするだけでOK。
食べてから他の料理を注文するのもおすすめです。
定食屋では
小鉢や汁物を先に食べ始め、ご飯は最後の楽しみに。
コンビニ弁当でも
追加でサラダやもずく酢を買い、最初に食べてから弁当を食べるだけ。
「投資と思えば安いものです」とおっしゃった患者さんの言葉が印象的でした。
💬 実践者のリアルボイス
ケース1|40代会社員男性
実践内容: 野菜から食べる習慣を3ヶ月継続
結果: HbA1c 8.1% → 7.2%
感想:
「同じ食事内容なのに、数値がここまで変わるとは思いませんでした」
ケース2|50代主婦
実践内容: 家族全員分の食事の順番を工夫
結果: 食後の眠気が激減
感想:
「家族から“お腹が軽いね”と喜ばれるようになりました」
❓ よくあるご質問
Q. 野菜が苦手なのですが…
A. きのこ類、海藻、こんにゃくなども食物繊維が豊富です。
また、無糖の野菜ジュースを先に飲むのも効果的です。
Q. 外食で野菜が手に入らないときは?
A. 味噌汁のわかめや、おでんの昆布・白滝などを先に食べてください。
Q. 家族と一緒に食べられないときは?
A. 自分のお皿の中で順番を意識するだけでも十分効果があります。
👨⚕️ 私自身も日常的に実践しています
ある日の昼食では…
- わかめの味噌汁を最初に
- 小松菜のおひたし
- 焼き魚をゆっくりと
- 最後にご飯を半分
この順番にするだけで、午後の眠気もなく、診察にも集中できます。
💡 完璧じゃなくていい。「できる範囲」でOK
- 忙しい日もある
- 外食で思うようにいかない日もある
- 家族のペースに合わせることもある
それで構いません。
“完璧を目指す”より、“続けられる工夫”が大切です。
✨ 食べ順の効果をさらに引き出す3つのコツ
1. 一口30回を目安に「よく噛む」
噛む回数が増えるほど、血糖値の上昇は穏やかになります。
2. 食事時間は最低20分
ゆっくり食べるだけで、血糖値スパイクを抑制できます。
3. 食後の軽い運動をプラス
食後15分の軽い散歩やその場足踏みが、さらに血糖値を安定させます。
🎯 あなたのライフスタイルに合った食べ順戦略を
- 一人暮らしの方でも
- 忙しく働くビジネスパーソンでも
- 家族と過ごす食卓でも
- 外食やコンビニ利用が多い方でも
誰でも実践できる「あなた専用の食べ順スタイル」を一緒に見つけましょう。
🟢 今日からできる“たった3つ”の第一歩
- 夕食から「野菜ファースト」を始めてみる
- いつもより5分だけゆっくり食べてみる
- 一口ごとに噛む回数を意識してみる
ほんの少しの工夫が、血糖値も、毎日の体調も、大きく変えていきます。
🍽 食べ順コントロールで、食事が変わる。体も変わる。
「たくさん我慢しないといけない」
そんなイメージがある糖尿病管理ですが、
「順番を変えるだけ」で得られるメリットは想像以上です。
ぜひ一度、食べ順を意識した食事法を試してみてください。
まずはお気軽にご相談ください。
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食べる順番を変えるだけで、血糖値も人生も変わります。
今日から、“新しい食事習慣”を始めてみませんか?
医療法人煌仁会 森川内科クリニック 院長 森川髙司

