【健康診断の「コレステロール高め」、放置していませんか?】
【健康診断の「コレステロール高め」、放置していませんか?】脂質異常症と上手に付き合う方法
その数値、見て見ぬふりしていませんか?
「健康診断で、コレステロールが高いって言われたけど…」 「特に体調も悪くないし、まだ大丈夫かな」 「LDLとかHDLとか、何が何だか分からない」 「食事に気をつければいいんでしょ?でも、何から始めれば…」
健康診断の結果を見て、そんな風に思っていませんか?自覚症状がないからこそ、つい後回しにしてしまう。それが脂質異常症の怖いところなのです。
脂質異常症って、どんな病気?
脂質異常症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)のバランスが崩れている状態のことです。以前は「高脂血症」と呼ばれていました。
3つのタイプがあります
1. LDLコレステロールが高い(高LDLコレステロール血症)
- LDL(悪玉)コレステロールが140mg/dL以上
- 血管の壁にコレステロールが溜まりやすくなります
2. HDLコレステロールが低い(低HDLコレステロール血症)
- HDL(善玉)コレステロールが40mg/dL未満
- 血管に溜まったコレステロールを回収する力が弱まります
3. 中性脂肪が高い(高トリグリセライド血症)
- 中性脂肪が150mg/dL以上
- 動脈硬化を進行させる原因になります
なぜ放置してはいけないの?
「痛くもかゆくもないし、大丈夫でしょ」
確かに、脂質異常症そのものに自覚症状はほとんどありません。だからこそ、「サイレントキラー」と呼ばれているのです。
脂質異常症が引き起こす恐ろしい病気
血液中の脂質が多い状態が続くと、血管の壁にコレステロールが溜まり、血管が硬く狭くなっていきます。これが「動脈硬化」です。
動脈硬化が進むと…
- 心筋梗塞: 心臓の血管が詰まり、命に関わることも
- 狭心症: 胸の痛みや圧迫感が起こります
- 脳梗塞: 脳の血管が詰まり、半身麻痺や言語障害が残ることも
- 脳出血: 脳の血管が破れる危険性
- 閉塞性動脈硬化症: 足の血管が詰まり、歩行困難や壊死の可能性も
これらの病気は、ある日突然襲ってきます。「もっと早く治療しておけば…」と後悔する前に、今できることを始めましょう。
コレステロールは「悪者」じゃない?
「コレステロール=悪いもの」と思われがちですが、実はコレステロールは体に必要不可欠な物質です。
コレステロールの大切な役割
- 細胞膜の材料になる
- ホルモンの原料になる
- 胆汁酸(消化液)の材料になる
- ビタミンDの材料になる
問題なのは、バランスが崩れること。多すぎても少なすぎても、体に良くないのです。
「悪玉」と「善玉」の違い
LDL(悪玉)コレステロール
- コレステロールを体の各部に運ぶ
- 多すぎると血管壁に溜まってしまう
- 動脈硬化の原因に
HDL(善玉)コレステロール
- 血管壁に溜まったコレステロールを回収する
- 肝臓に運んで処理する
- 多いほど良い(血管の掃除屋さん)
中性脂肪
- エネルギー源として使われる
- 余った分は体に蓄えられる
- 多すぎるとLDLを増やし、HDLを減らす
どうして脂質異常症になるの?
脂質異常症の原因は、生活習慣と体質の両方が関係しています。
主な原因
1. 食生活の乱れ
- 脂っこいものの食べ過ぎ
- 甘いものの食べ過ぎ
- 食べ過ぎ、早食い
- 野菜・果物不足
- アルコールの飲み過ぎ
2. 運動不足
- デスクワーク中心の生活
- 車移動が多い
- 休日もほとんど体を動かさない
3. 肥満
- 特に内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)
- ウエスト周りが気になる方は要注意
4. 喫煙
- タバコはHDL(善玉)を減らし、LDL(悪玉)を増やします
- 動脈硬化を促進する最大の危険因子
5. ストレス
- ストレスホルモンが脂質代謝に影響
- ストレス食いにも注意
6. 遺伝的要因
- 家族性高コレステロール血症
- ご家族に心筋梗塞や脳梗塞の方がいる場合は注意
7. 他の病気
- 糖尿病
- 甲状腺機能低下症
- 腎臓病など
今日から始める!脂質改善の生活習慣
食事編:美味しく楽しく、賢く食べる
1. 油の種類を見直す
- 減らすべき油: バター、ラード、マーガリン(トランス脂肪酸)
- 積極的に摂りたい油: オリーブオイル、魚油(EPA・DHA)、えごま油、アマニ油
2. 食物繊維をたっぷりと
- 野菜、海藻、きのこ、こんにゃく
- 食物繊維はコレステロールの吸収を抑えます
- 毎食、野菜を手のひら2杯分を目安に
3. 青魚を週2〜3回
- サバ、イワシ、サンマ、アジなど
- EPA・DHAが中性脂肪を下げ、HDLを増やします
- 缶詰でもOK!
4. 大豆製品を活用
- 豆腐、納豆、豆乳
- 大豆たんぱくがLDLを下げます
5. 卵は1日1個まで
- 卵黄にコレステロールが多く含まれています
- でも、適量なら問題ありません
6. 甘いものは控えめに
- 糖質の取り過ぎは中性脂肪を増やします
- 果物も食べ過ぎ注意(1日200g程度)
7. アルコールは適量に
- 日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本程度
- 休肝日を週2日以上設ける
- アルコールは中性脂肪を上げる大きな原因
8. 腹八分目を心がける
- 食べ過ぎは肥満と脂質異常症の元
- よく噛んで、ゆっくり食べる
運動編:無理なく、楽しく続ける
1. 有酸素運動が効果的
- ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング
- 1日30分以上、週3回以上が目標
- まずは1日10分から始めてもOK
2. 日常生活に運動を取り入れる
- エレベーターより階段
- 一駅分歩く
- 家事も立派な運動です
3. 筋トレもプラス
- 筋肉量が増えると基礎代謝がアップ
- スクワット、腕立て伏せなど自宅でできるものから
生活習慣編
1. 禁煙
- 禁煙外来も活用できます
- 禁煙するだけでHDLが増えます
2. 適正体重を保つ
- BMI 22が理想(体重kg÷身長m÷身長m)
- まずは3〜5%の減量から
3. ストレス管理
- 趣味の時間を持つ
- 十分な睡眠(7〜8時間)
- リラックスできる時間を作る
森川内科クリニックの脂質異常症治療
私たち森川内科クリニックでは、一人ひとりの生活スタイルに合わせた、無理のない治療を心がけています。
当クリニックの治療方針
1. まずは生活習慣の改善から いきなりお薬ではなく、まずは3ヶ月間、生活習慣の改善に取り組みます。具体的で実践しやすいアドバイスをご提供します。
「揚げ物は週1回まで」「通勤時に一駅歩く」など、すぐに始められることから一緒に考えましょう。
2. 詳しい血液検査
- LDLコレステロール
- HDLコレステロール
- 中性脂肪
- 総コレステロール
- non-HDLコレステロール
- 血糖値、HbA1c
- 肝機能、腎機能など
3. リスク評価 年齢、性別、喫煙、血圧、糖尿病の有無などから、あなたの動脈硬化リスクを総合的に評価します。
4. 必要に応じた薬物療法 生活習慣の改善だけでは十分に下がらない場合、お薬を使います。
- スタチン系薬: LDLを下げる(最も一般的)
- 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬: コレステロールの吸収を抑える
- フィブラート系薬: 中性脂肪を下げる
- EPA製剤: 中性脂肪を下げ、動脈硬化を防ぐ
- PCSK9阻害薬: 非常に高いLDLの場合(注射薬)
お薬は、効果と副作用を見ながら、最適なものを選択します。
5. 定期的なフォローアップ
- 治療開始後、2〜3ヶ月ごとに血液検査
- 数値の変化を一緒に確認
- 生活習慣のアドバイスを継続
- お薬の調整
6. 合併症の予防
- 心電図検査
- 頸動脈エコー(必要に応じて連携医療機関で)
- 糖尿病、高血圧などの管理
当クリニックが大切にしていること
無理のない目標設定 「完璧」を目指すのではなく、「続けられること」を重視します。
一緒に考える姿勢 一方的な指導ではなく、患者さまと一緒に最適な方法を考えます。
前向きなサポート 「できなかったこと」を責めるのではなく、「できたこと」を一緒に喜びます。
丁寧な説明 数値の意味、お薬の効果、生活習慣のポイントなど、分かりやすくご説明します。
こんな方は、ぜひご相談を
- 健康診断でコレステロールや中性脂肪が高いと指摘された
- 数値が高いまま放置している
- 生活習慣をどう改善すればいいか分からない
- 家族に心筋梗塞や脳梗塞の人がいる
- メタボリックシンドロームと言われた
- 以前、治療していたが中断している
- 薬を飲んでいるが、なかなか改善しない
- 食事や運動について、具体的なアドバイスが欲しい
未来の自分のために、今できること
脂質異常症は、「今」は何も感じないかもしれません。でも、「未来の健康」を確実に蝕んでいきます。
10年後、20年後も元気でいるために。 大切な家族と、笑顔で過ごすために。 やりたいことを、思いきりできる体でいるために。
今、できることから始めませんか?
「どこから手をつければいいか分からない」 「一人では続けられる自信がない」 「専門的なアドバイスが欲しい」
そんな方こそ、ぜひ森川内科クリニックにいらしてください。
私たちは、あなたの健康を守るパートナーです。一緒に、一歩ずつ、前に進んでいきましょう。
あなたの「未来の健康」のために、今日という日が最初の一歩になりますように。
医療法人 煌仁会 森川内科クリニック
お電話・Web予約、どちらでも承っております。
06-6439-7337
※駐車場も完備しておりますので、お車でのご来院も安心です。
※初診の方も、お電話でのご予約が可能です。
※血液検査は、できるだけ空腹時(朝食抜き)での来院をおすすめします。
※お薬手帳をお持ちの方は、ご持参ください。
あなたのご来院を、スタッフ一同心よりお待ちしております。

