もしかしてSAS
もしかして、それ…私のこと?
今日からはじめる「睡眠時無呼吸症候群」サインの見つけ方と対策法
朝、起きてもスッキリしないあなたへ——その「だるさ」、見逃していませんか?
「たっぷり寝たはずなのに、なぜかずっと眠い」
「朝起きても疲労感が抜けず、一日中ぼんやりしている」
そんな状態が続いていませんか?
もしかすると、あなた自身は気づいていないけれど、睡眠中の“異変”が原因かもしれません。
「最近、家族にいびきを指摘された」
「仕事中に集中できず、うっかりミスが増えた」
そんな“ちょっとしたサイン”こそが、見逃してはいけない体からのメッセージなんです。
「睡眠時無呼吸症候群」って、どんな病気?
文字通り、“眠っている間に呼吸が止まる”病気です。
といっても、命に直結するような呼吸停止ではありません。
けれど実際には、酸素不足によって体が何度も覚醒を繰り返すという、非常に深刻な状態が起きています。
そのため、いくら長時間眠っても「熟睡できた感覚」がないのです。
そして、気づかぬうちに疲労や集中力の低下、さらには生活習慣病へとつながっていく可能性も…。
「たかがいびき」では済まされない。見逃したくない5つのサイン
- 家族が驚くほどのいびき
- 隣の部屋まで響く、時に呼吸が止まったように静かになる
――そんな“ただごとじゃない”いびき、指摘されたことはありませんか?
- 隣の部屋まで響く、時に呼吸が止まったように静かになる
- 寝ている間に息が止まっていると言われた
- 家族が「心配で眠れなかった」と感じるほどの呼吸停止。
それは、睡眠時無呼吸症候群のもっとも典型的なサインです。
- 家族が「心配で眠れなかった」と感じるほどの呼吸停止。
- 日中、こらえきれない強烈な眠気
- 会議中や運転中など、緊張感があるはずの場面でもふいに襲う眠気
――それは、睡眠の質が極端に落ちているサインかもしれません。
- 会議中や運転中など、緊張感があるはずの場面でもふいに襲う眠気
- 目覚めた瞬間から頭が重い、口がカラカラ
- 朝の不快な頭痛や口の渇きは、十分な酸素が取り込めていない夜を過ごしている証拠。
- 集中力の低下や、もの忘れの増加
- 睡眠の質が悪いと、脳の回復力も低下します。
「ちょっとしたことが思い出せない」「話の流れに追いつけない」と感じたら要注意です。
- 睡眠の質が悪いと、脳の回復力も低下します。
「まさか私が?」——実は、誰にでも起こりうる身近な病気
「睡眠時無呼吸症候群」と聞くと、どこか自分とは無縁な響きに感じるかもしれません。
でも実はこの病気、日本人の成人男性の約3〜7%、女性の約2〜5%が発症しているとされており、決して珍しいものではありません。
しかも、放っておくと“日中の眠気”では済まされなくなることも。
慢性的な酸素不足は、次第に全身に負担をかけていきます。
- 高血圧
- 心臓病
- 脳卒中
- さらには糖尿病とも関係が深いとされています。
「ただ疲れてるだけ」「最近ちょっと太ったからかな」
――そんな自己判断で片づける前に、まずは体の声に耳を傾けてみましょう。
今日からできる!無理なくはじめる4つのセルフ対策
病院に行くのは少しハードルが高い…そんなあなたに。
まずは日常生活の中で、できることから始めてみませんか?
🛏 1. 横向きに寝てみるだけで、呼吸が変わる?
仰向けで寝ると、舌やのどの筋肉が重力で下がり、気道が狭くなりやすくなります。
横向き寝は、気道の確保にとても効果的です。
抱き枕を使うと、寝返りを防ぎながら快適に横向き姿勢をキープできますよ。
⚖️ 2. 体重を「ほんの少し」落とすことがカギ
首まわりの脂肪が多いと、気道が圧迫されやすくなります。
無理なダイエットは必要ありません。
1〜2kgの減量でも、症状の改善が期待できることもあるんです。
「食べ過ぎを少し控える」「歩く距離を1駅分増やす」など、小さな工夫から始めてみてください。
🍷 3. 寝る前のお酒、ちょっと我慢してみる?
アルコールには筋肉をゆるめる作用があるため、のどの筋肉も緩んで気道が狭くなりやすくなります。
就寝の3〜4時間前からは、お酒を控えるのがおすすめです。
「晩酌が楽しみ」という方も、頻度や量を少し調整するだけで睡眠の質が変わるかもしれません。
🤧 4. 鼻づまりを放っていませんか?
鼻が詰まっていると、自然と口呼吸になり、いびきや呼吸停止の原因になりがちです。
花粉症や慢性鼻炎をお持ちの方は、まず“鼻の通り”を良くする工夫から始めましょう。
市販の点鼻薬やマスクの活用も、症状緩和に役立つことがあります。
まずは「自分の眠り」を知ることから
病院に行くのはちょっと気が引ける…。
でも、今の自分の状態を客観的に見てみたい。
そんな時は、まず**“睡眠の記録”をつけてみる**ことをおすすめします。
✏️ 記録しておきたい項目例:
- 何時に寝て、何時に起きたか
- 日中の眠気のレベル(10段階で)
- いびきや呼吸の乱れ(家族に聞いてみる)
- 起床時の状態(頭痛、口の渇き、疲労感など)
スマホのメモ機能や紙のノートでOK。
1〜2週間つけてみるだけで、「傾向」や「兆し」に気づくことがあります。
「何となく感じていた不調」が、はっきりと言語化できるようになるんです。
「やっぱり気になる」と思ったら、迷わず専門医へ
記録を見返して「当てはまることが多いかも…」と感じたら、次の一歩へ。
呼吸器内科や睡眠外来では、睡眠時無呼吸症候群の診断・治療を専門に行っています。
最近では、自宅でできる簡易検査キットも登場し、手軽に調べられるようになりました。
「病院に行くのはちょっと大げさかな…」とためらわず、不安を“安心”に変えるための相談をしてみてください。
質の良い眠りが、毎日のパフォーマンスを変える
睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療と生活習慣の改善によって、ぐっと症状が軽くなる病気です。
「朝がつらい」「集中力がもたない」「なんとなく元気が出ない」
そんな悩みの裏には、“見過ごされてきた睡眠の質”が隠れていることがあります。
まずは、今日できることから。
- 横向きで眠ってみる
- お酒の量を少しだけ減らしてみる
- スマホで睡眠記録をはじめてみる
たった一つの小さな行動が、あなたの毎日を大きく変えるかもしれません。
眠りの質が変われば、心も体も、もっと軽やかになりますよ。
あなたの体は、あなたにしか守れません。
「最近ちょっとおかしいかも?」そう感じた今こそ、行動のタイミングです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的診断・治療を代行するものではありません。
体調に不安がある場合は、必ず当院にご相談ください。