①睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群の症状・原因・治療法と放置リスク
早期発見で命を守る

はじめに:いびきだけじゃない、睡眠時無呼吸症候群の危険性

睡眠中に「いびきがうるさい」と指摘されたり、「夜中に何度も目が覚める」「日中に耐えがたい眠気に襲われる」といった経験はありませんか?
それは単なる疲れやストレスではなく、「睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)」という病気のサインかもしれません。
自分では気づきにくいこの疾患を放置すると、健康だけでなく命にも関わる深刻なリスクを引き起こす恐れがあります。

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が断続的に止まってしまう病気です。
呼吸が止まる時間は数秒から数十秒に及び、それが一晩のうちに何十回も繰り返されることで、脳や身体は十分に休むことができません。
その結果、起床後も疲労が抜けず、集中力や判断力が低下し、日中の強烈な眠気を招きます。
実際に、交通事故や仕事中の重大なミスにつながった事例も報告されており、社会的にも大きな問題となっています。

さらに恐ろしいのは、睡眠時無呼吸症候群が高血圧・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病などの慢性疾患を引き起こすリスクを高める点です。
高齢者や肥満体型の人に多いとされていますが、近年では子どもや女性の発症も増えており、決して「特定の人だけの病気」ではありません。

しかし、この病気の最大の特徴は「気づきにくさ」にあります。症状の多くは睡眠中に起きるため、本人は自覚できず、
家族の指摘や健康診断で初めて発見されるケースがほとんどです。そのため、初期症状を軽視して放置してしまい、
気づかぬうちに合併症が進行してしまう危険性があります。

こうした背景から、睡眠時無呼吸症候群は「静かな現代病」と呼ばれることもあります。特に強い眠気やいびきに悩まされている人は、
生活習慣のせいだと片づけず、一度専門医に相談することが大切です。
正しい知識を身につけ、早期発見・早期治療につなげることで、自分や家族の健康、そして命を守ることができます。
とりわけ働き盛りの40〜60代男性、日中の眠気に悩む人、家族からいびきを指摘されたことがある人は、要注意です。

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