もの忘れが増えてきた…それは年齢のせい?認知症との違い
はじめに:「最近もの忘れが増えた」と感じることはありませんか?
「人の名前がすぐに出てこない」
「何を取りに来たのか忘れることがある」
「同じことを言ってしまった」
このように感じることはありませんか?
年齢を重ねると、もの忘れを感じることは決して珍しいことではありません。
一方で、
「もしかして認知症ではないだろうか」
と不安になる方も多いと思います。
まず知っておいていただきたいのは、
年齢によるもの忘れと認知症は同じではない
ということです。
もの忘れの中には、加齢による自然な変化もあります。
今回は、年齢によるもの忘れと認知症の違いについて分かりやすくご説明します。
年齢によるもの忘れとは?
年齢とともに、記憶力や注意力は少しずつ変化します。
例えば、
- 人の名前がすぐに出てこない
- 約束をうっかり忘れる
- 探し物が増える
- 物を取りに来たのに目的を忘れる
といったことは、多くの方にみられます。
特徴は、
ヒントがあれば思い出せることが多い
という点です。
例えば、
「俳優さんの名前が出てこなかったけれど、後で思い出した」
という経験はありませんか?
これは加齢による自然な変化としてよくみられるものです。
認知症によるもの忘れの特徴
認知症の場合は、もの忘れの内容が少し異なります。
例えば、
- 同じことを何度も聞く
- 約束したこと自体を覚えていない
- 食事をしたことを忘れる
- 物をしまったこと自体を忘れる
といったことがあります。
つまり、
「思い出せない」のではなく、「体験そのものを覚えていない」
ことが特徴です。
年齢によるもの忘れと認知症の違い
年齢によるもの忘れ
- ヒントがあると思い出せる
- 出来事そのものは覚えている
- 忘れたことを自覚している
- 日常生活への影響が少ない
例:
「昨日会った人の名前が出てこない」
認知症でみられるもの忘れ
- ヒントがあっても思い出せない
- 出来事そのものを忘れる
- 忘れている自覚が少ない
- 日常生活に支障が出る
例:
「昨日人に会ったこと自体を覚えていない」
軽度認知障害(MCI)という段階もあります
認知症と正常な加齢変化の間には、
軽度認知障害(MCI)
と呼ばれる段階があります。
MCIでは、
- もの忘れが増えている
- 本人も自覚している
- しかし日常生活はほぼ問題なく送れている
という状態です。
この段階で生活習慣を見直したり、適切な対応を行ったりすることで、進行を遅らせられる可能性があります。
そのため、
早めに気づくことが大切です。
こんな変化はありませんか?
ご本人やご家族が気づきやすい変化として、
- 同じ話を繰り返すことが増えた
- 物を置いた場所を頻繁に忘れる
- 約束を忘れることが増えた
- 外出する機会が減った
- 趣味への関心が薄くなった
- 以前より意欲が低下している
などがあります。
すべてが認知症というわけではありませんが、
「以前と違うな」
と感じる場合は相談することをおすすめします。
生活習慣も大切です
脳の健康を保つためには、日々の生活習慣も重要です。
体を動かす
散歩や軽い運動は脳への刺激になります。
人との交流を続ける
家族や友人との会話は脳の活性化につながります。
趣味を楽しむ
読書や園芸、手芸なども良い刺激になります。
生活習慣病を管理する
高血圧、糖尿病、脂質異常症などは認知機能とも関係するといわれています。
定期的な健康管理も大切です。
森川内科クリニックでできること
「最近もの忘れが増えた気がする」
「家族の様子が少し気になる」
という場合は、お気軽にご相談ください。
当院では、
- 問診
- 簡単な認知機能の確認
- 必要に応じた検査や専門医へのご紹介
を行っています。
早めに相談することで安心につながることも少なくありません。
まとめ:気づいたときが相談のタイミングです
もの忘れは、多くの方にみられる自然な変化です。
そのため、
もの忘れがある=認知症
ではありません。
しかし、
- 以前と比べて変化が大きい
- 日常生活に影響が出ている
- ご家族が気になっている
という場合は、一度確認することが大切です。
早めに相談することで安心につながり、必要な対応を考えるきっかけにもなります。
気になることがあれば、森川内科クリニックへお気軽にご相談ください。
一緒に考えていきましょう。
執筆者プロフィール
森川 髙司
医療法人煌仁会 森川内科クリニック 理事長
専門:内科・消化器内科・呼吸器内科
地域の皆様の健康寿命延伸のため、生活習慣病の予防・改善指導に力を入れています。

