めまいが起きたとき、受診したほうがよい症状は?危険なサインと内科で相談すべきめまいを解説
めまいの多くは深刻ではありません。しかし、見分けが大切です
こんにちは。兵庫県尼崎市の森川内科クリニック、理事長の森川髙司です。
突然、周囲がぐるぐる回る。
立ち上がった瞬間にクラッとする。
足元がふわふわして、まっすぐ歩きにくい。
「めまい」という言葉は、このようなさまざまな感覚を表します。原因も、耳の病気、血圧の変動、脱水、貧血、心臓の病気、脳卒中など多岐にわたります。
実際には、めまいの多くは内耳などに原因があるものですが、症状だけで「耳のめまいだから大丈夫」と判断することはできません。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、めまいは耳だけでなく、脳や心臓など幅広い原因で起こると説明しています。
特に見逃してはいけないのが、脳梗塞や脳出血などによるめまいです。
危険性を判断するときは、めまいが「ぐるぐるするか」「ふわふわするか」だけでなく、
- 突然始まったか
- 立ったり歩いたりできるか
- 言葉や手足、見え方に異常がないか
- 強い頭痛や意識の異常を伴わないか
を確認することが重要です。
まず確認|次のめまいは、ためらわず119番を検討してください
めまいとともに次のような症状がある場合は、脳卒中などの可能性があります。
- 顔の片側がゆがむ
- 片方の手足に力が入らない
- 片方の手足や顔がしびれる
- ろれつが回らない
- 言葉が出ない、言葉を理解しにくい
- 急に物が二重に見える
- 片目または両目が急に見えにくくなった
- 視野の一部が欠けた
- 突然、まっすぐ立てない・歩けない
- 急に体のバランスが取れなくなった
- 意識がもうろうとしている
- 反応がおかしい
- けいれんを起こした
- 突然の激しい頭痛を伴う
- 強いめまいと繰り返す嘔吐が続いている
脳卒中では、顔のゆがみ、片側の脱力、言葉の障害だけでなく、突然のバランス障害、歩行困難、めまい、複視などが現れることがあります。
症状が一度治まった場合でも安心できません。
一時的に症状が消える一過性脳虚血発作でも、その後に脳梗塞を起こす可能性があります。めまい、視覚異常、歩行障害、言葉や手足の異常が突然起きた場合は、症状が消えても緊急評価が必要です。
自分で車を運転して病院へ向かわず、救急車を利用してください。
めまいには、どのようなタイプがありますか?
めまいは、本人が感じる症状によって、大きく次のように表現されます。
| タイプ | 感じ方の例 | 主な原因の傾向 |
| 回転性めまい | 自分や周囲がぐるぐる回る | 内耳の病気が多いが、脳卒中でも起こる |
| 浮動性めまい | ふわふわする、船に乗っているよう | 内耳、脳、薬、ストレスなどさまざま |
| 立ちくらみ・失神前症状 | クラッとする、目の前が暗くなる | 起立性低血圧、脱水、貧血、不整脈など |
| 平衡障害 | まっすぐ歩けない、体が傾く | 内耳、小脳・脳幹など |
ただし、この分類だけで原因を確定することはできません。
「ぐるぐるするから耳」
「ふわふわするから自律神経」
「クラッとするから血圧」
と決めつけることは危険です。
日本神経治療学会の標準的神経治療でも、めまいの初期診療では、症状の表現だけでなく、経過、神経所見、眼球運動、歩行などを含めた鑑別が必要とされています。
耳が原因のことが多いめまい
良性発作性頭位めまい症
めまいの原因として多い病気の一つです。
耳の奥にある耳石が、本来の場所から三半規管へ入り込むことで起こると考えられています。
主な特徴は次のとおりです。
- 寝返りを打ったときに回る
- ベッドから起き上がると回る
- 上を向く、下を向くと回る
- 頭の位置を変えた直後に起こる
- 一回の強い回転感は、数秒から1分程度で治まることが多い
- 吐き気を伴うことがある
- 基本的には難聴や耳鳴りを伴わない
良性発作性頭位めまい症は、特定の頭位で回転性めまいが誘発される代表的な内耳疾患です。
ただし、初めて起きためまいを自分で良性発作性頭位めまい症と診断することはおすすめできません。
脳卒中でも頭を動かしたときにめまいが強く感じられることがあります。歩行できない、神経症状がある、症状が持続する場合は救急評価が必要です。
メニエール病
メニエール病は、回転性めまいとともに、
- 難聴
- 耳鳴り
- 耳が詰まった感じ
などを繰り返す内耳の病気です。症状が出たり治まったりしながら、発作を繰り返すことがあります。
聴力検査や眼振検査が診断に必要になるため、耳鼻咽喉科での評価が適しています。
前庭神経炎
突然、強い回転性めまいが起こり、数時間から数日続く病気です。
- 強い回転性めまい
- 吐き気・嘔吐
- 体を動かすと悪化する
- 通常は難聴を伴わない
といった特徴があります。
ただし、同様の症状は小脳や脳幹の脳卒中でも起こります。初めての強い持続性めまいでは、医療機関での鑑別が必要です。
突然の難聴を伴うめまいは、早めに耳鼻咽喉科へ
めまいとともに、
- 片耳が突然聞こえにくくなった
- 耳が急に詰まった
- 耳鳴りが突然強くなった
場合は、突発性難聴などの可能性があります。
突発性難聴は治療開始が早いほど回復が期待しやすいため、「耳が少し詰まっただけ」と放置しないことが大切です。
ただし、難聴に加えて、ろれつの異常、手足の麻痺、複視、歩行困難などがある場合は、耳鼻咽喉科の通常受診ではなく、脳卒中を疑って119番を検討してください。
脳が原因の危険なめまいは、どう見分けますか?
神経症状を伴う場合は脳卒中を疑います
脳幹や小脳に脳卒中が起きると、めまいが主症状になることがあります。
次の症状は特に重要です。
- ろれつが回らない
- 飲み込みにくい
- 顔や手足のしびれ
- 手足の脱力
- 物が二重に見える
- 目が勝手に動く
- 片側へ体が傾く
- まっすぐ歩けない
- 急な激しい頭痛
- 意識の異常
米国心臓協会の脳卒中啓発でも、突然のバランス障害、歩行困難、めまい、視覚異常が警告症状に含まれています。
神経症状がなくても脳卒中を否定できないことがあります
脳卒中によるめまいでも、初期には明らかな麻痺や言葉の障害がない場合があります。
特に、
- 突然始まった強いめまいが持続している
- 支えがあっても立てない
- まったく歩けない
- 何度も吐いている
- 高齢である
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症がある
- 心房細動がある
- 過去に脳卒中を起こしている
場合は、神経症状が目立たなくても慎重な評価が必要です。
「めまい以外に症状がないから脳卒中ではない」とは言い切れません。
目の動きを自己判断の材料にしないでください
医療機関では、眼振や頭部の動きに対する目の反応などを調べ、内耳性か中枢性かを判断することがあります。
しかし、これらの検査は専門的な技術を必要とします。
インターネットの動画などを見ながら、ご本人やご家族だけで脳卒中を除外することはできません。強い持続性めまいや歩行困難がある場合は、検査を受けてください。
立ちくらみ・ふらつきは、内科と関係が深い症状です
起立性低血圧
横になった状態や座った状態から立ち上がるとき、血圧をうまく保てず、一時的に脳への血流が低下する状態です。
- 立ち上がるとクラッとする
- 目の前が暗くなる
- 朝に起こりやすい
- 長く立っていると気分が悪くなる
- 横になると改善する
といった特徴があります。
高齢者、脱水状態の方、降圧薬を使用している方、自律神経に影響する病気がある方などで起こることがあります。
血圧の薬を飲んでいる方は、自己判断で中止せず、家庭血圧の記録を持って医師へ相談してください。
脱水
汗、発熱、下痢、嘔吐、食事量の低下などにより体内の水分が不足すると、血液量が減り、めまいや立ちくらみが起こることがあります。
- のどや口が乾く
- 尿が少ない、濃い
- 立ちくらみ
- 強いだるさ
- 動悸
などを伴うことがあります。
意識がはっきりしていて自分で飲める場合は、涼しい場所で少しずつ水分を補給します。
ただし、自分で飲めない、反応が鈍い、強い嘔吐が続く場合は、無理に飲ませず医療機関へつないでください。
心臓病や腎臓病などで水分制限を受けている方は、主治医の指示を優先します。
貧血
貧血では、全身へ酸素を運ぶ能力が低下し、
- 立ちくらみ
- ふらつき
- 疲れやすい
- 息切れ
- 動悸
- 顔色が悪い
などが現れることがあります。
月経量が多い方、黒い便や血便がある方、食事量が少ない方などでは、原因の確認が必要です。
不整脈や心臓病
脈が極端に速い、遅い、乱れるなどして、脳への血流が一時的に低下すると、めまいや失神が起こることがあります。
- 動悸を伴う
- 運動中に起こる
- 胸痛や息苦しさを伴う
- 急に意識を失う
- 前触れなく倒れる
- 心臓病の既往がある
場合は注意が必要です。
胸痛、強い息苦しさ、失神を伴う場合は、119番を検討してください。
低血糖
糖尿病の治療薬やインスリンを使用している方では、低血糖によって、
- めまい
- 冷や汗
- 手の震え
- 動悸
- 強い空腹感
- 意識の変化
などが起こることがあります。
血糖を測定できる場合は確認し、意識がはっきりして自分で飲み込める場合は、指示されている方法で糖分を補給します。
意識が悪い人に、無理に飲食物を与えてはいけません。119番へ連絡してください。
薬の影響
めまいやふらつきは、次のような薬の影響で起こることがあります。
- 降圧薬
- 利尿薬
- 睡眠薬
- 抗不安薬
- 抗うつ薬
- 一部の排尿障害治療薬
- 一部の鎮痛薬
- 抗アレルギー薬
自己判断で中断せず、市販薬、漢方薬、サプリメントを含め、服用しているものを医師へ伝えてください。
内科を受診したほうがよいめまい
緊急サインがなくても、次のような場合は内科へご相談ください。
- 立ちくらみを繰り返す
- めまいの頻度が増えている
- 数日たっても改善しない
- ふらつきで転びそうになる
- 実際に転倒した
- 動悸、息切れ、疲れやすさを伴う
- 血圧の薬を始めてから立ちくらみが増えた
- 発熱、下痢、嘔吐の後にふらつく
- 食事量が減り、体重も減っている
- 高血圧、糖尿病、貧血、心臓病などがある
- 薬の副作用が気になる
- めまいの原因が耳か内科か分からない
内科では、血圧、脈拍、酸素飽和度、脱水の有無、神経症状などを確認し、必要に応じて血液検査、心電図などを行います。
耳鼻咽喉科への相談が適しているめまい
次のような場合は、耳鼻咽喉科での評価が適していることがあります。
- 寝返りや起き上がりで回転性めまいが起こる
- 難聴を伴う
- 耳鳴りを伴う
- 耳が詰まった感じがある
- めまい発作を繰り返す
- 特定の頭の位置で症状が誘発される
耳鼻咽喉科では、聴力検査、眼振検査、平衡機能検査などを通して、良性発作性頭位めまい症やメニエール病などを評価します。
ただし、ろれつの異常、手足の麻痺、複視、歩行困難、激しい頭痛などがある場合は、通常の耳鼻咽喉科受診ではなく、救急要請を優先してください。
めまいが起きたら、その場でどうすればよいですか?
1.まず転倒を防ぐ
めまいが起きたら、無理に歩かないでください。
- その場でしゃがむ
- 椅子に座る
- 横になる
- 壁や手すりにつかまる
など、安全な姿勢を取ります。
階段、浴室、駅のホーム、道路などでは、特に転倒や転落に注意してください。
2.車の運転や危険な作業を中止する
めまいがある状態で、
- 自動車や自転車を運転する
- 高所作業をする
- 機械を操作する
ことは危険です。
症状が治まっても、原因が分かるまでは慎重に行動してください。
3.危険なサインを確認する
次の点を確認します。
- 笑ったときに顔が左右対称か
- 両腕を同じように上げられるか
- 普通に話せるか
- 物が二重に見えないか
- 支えなしで立てるか
- 強い頭痛がないか
- 意識がはっきりしているか
一つでも異常がある場合は、119番へ連絡してください。
4.可能なら横になって安静にする
立ちくらみでは、横になると脳への血流が回復し、楽になることがあります。
ただし、強い吐き気がある場合は、嘔吐物を誤嚥しないよう横向きになるなど、安全を確保してください。
5.水分は状態を確認してから
脱水が疑われ、意識がはっきりしていて、自分で問題なく飲める場合は、少量ずつ水分を取ります。
次の場合は無理に飲ませないでください。
- 意識がもうろうとしている
- 呼びかけへの反応が鈍い
- 飲み込みにくい
- 繰り返し吐いている
これらの場合は、誤嚥の危険があります。
6.自己流の頭位運動は、診断後に行う
良性発作性頭位めまい症では、耳石を移動させる頭位治療が有効な場合があります。
ただし、めまいの原因が確定していない段階で、インターネット動画を見ながら自己流で首や頭を大きく動かすことはおすすめできません。
首の病気がある方や、脳卒中が疑われる方では危険な場合があります。診断後、医師や専門職の指示に従ってください。
救急車を呼ぶか迷ったときは
明らかな神経症状、歩行不能、意識の異常、突然の激しい頭痛などがある場合は、相談窓口を経由せず119番へ連絡してください。
緊急性が明らかでなく、受診方法に迷う場合は、地域の救急相談窓口を利用する方法もあります。
ただし、症状が急速に悪化している場合や、一人で安全を確保できない場合は、ためらわず救急要請してください。
受診時に伝えていただきたいこと
めまいの診断では、症状が始まった状況と経過が重要です。
可能な範囲で、次の内容を整理してください。
始まり方
- 突然始まったか
- 徐々に始まったか
- 何をしているときに始まったか
- 初めてか、以前にもあったか
めまいの感じ方
- ぐるぐる回る
- ふわふわする
- クラッとする
- まっすぐ歩けない
- 体が一方向へ傾く
持続時間
- 数秒
- 数分
- 数時間
- 一日以上
- 常に続いている
誘発する動作
- 寝返り
- 起き上がる
- 立ち上がる
- 上を向く
- 下を向く
- 歩く
- 入浴
- 排便
- 運動
一緒に起きた症状
- 難聴
- 耳鳴り
- 耳の詰まり
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛
- 手足のしびれ
- 力が入らない
- ろれつの異常
- 複視
- 動悸
- 胸痛
- 息苦しさ
- 失神
- 発熱
持病や薬
- 高血圧
- 糖尿病
- 心房細動
- 心臓病
- 貧血
- 脳卒中歴
- 耳の病気
- 使用中の薬
- 最近追加・変更された薬
めまいが起きた時刻や持続時間、家庭血圧、脈拍などを記録しておくと診療に役立ちます。
めまいでは、どのような検査を行いますか?
症状に応じて、次のような診察や検査を検討します。
- 血圧・脈拍測定
- 横になった状態と立った状態の血圧測定
- 酸素飽和度
- 神経学的診察
- 眼球運動・眼振の確認
- 歩行やバランスの評価
- 聴力検査
- 血液検査
- 心電図
- CT・MRI
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、めまいの診断では詳しい問診、眼振検査、聴力検査、平衡機能検査、神経学的検査などを行い、必要に応じて血液検査や画像検査を追加すると説明しています。
すべての方にCTやMRIが必要なわけではありませんが、脳卒中が疑われる場合には、救急医療機関での評価が必要です。
森川内科クリニックにできること
当院は、JR塚口駅から徒歩3分、尼崎市上坂部・ミリオンタウン塚口2階にある内科・消化器内科クリニックです。
神経症状や歩行不能がある場合は、当院へ来院せず119番を
次のような場合は、一般外来を受診するより、救急搬送が必要です。
- ろれつが回らない
- 手足に力が入らない
- 物が二重に見える
- 支えなしでは立てない・歩けない
- 意識がおかしい
- 突然の激しい頭痛がある
- 強いめまいと嘔吐が続いている
脳卒中は時間との勝負です。自家用車ではなく、119番へ連絡してください。
立ちくらみやふらつきの原因を確認します
当院では、
- 血圧の変動
- 起立性低血圧
- 脱水
- 貧血
- 低血糖
- 不整脈
- 薬の影響
など、内科的な原因がないかを確認します。
必要に応じて血液検査、心電図などを行い、原因に応じた対応をご提案します。
血圧の薬についても相談できます
降圧薬を飲み始めてから立ちくらみが増えた場合や、夏場に血圧が下がりすぎる場合は、家庭血圧の記録を確認しながら薬の調整を検討します。
ただし、薬を自己判断で中止すると血圧が不安定になる可能性があります。
血圧手帳や血圧計の記録をお持ちください。
必要な診療科へおつなぎします
症状や検査結果に応じて、
- 耳鼻咽喉科
- 脳神経内科
- 脳神経外科
- 循環器内科
などへご紹介します。
「耳なのか、血圧なのか分からない」という段階でもご相談いただけます。
まとめ|危険なめまいは神経症状と歩行の異常を見逃さない
めまいについて、大切なポイントをまとめます。
1.ろれつ、麻痺、しびれ、複視を伴うめまいは119番です。
脳卒中の可能性があります。
2.突然立てない・歩けない場合も緊急です。
明らかな麻痺がなくても、小脳や脳幹の脳卒中を否定できません。
3.症状が一度治まっても安心できません。
一過性脳虚血発作の可能性があるため、突然の神経症状は緊急評価が必要です。
4.頭を動かすと短時間回る場合は、良性発作性頭位めまい症の可能性があります。
ただし、初めての強いめまいを自己診断せず、医療機関へ相談してください。
5.難聴や耳鳴り、耳の詰まりを伴う場合は耳鼻咽喉科へ。
突然聞こえにくくなった場合は、早めの受診が必要です。
6.立ちくらみやふらつきには、脱水、貧血、血圧、不整脈などが関係します。
繰り返す場合は内科へご相談ください。
7.めまいが起きたら、まず転倒を防ぎます。
無理に歩いたり運転したりせず、安全な場所で座るか横になってください。
めまいの多くは、原因に応じて適切に治療・対処できます。
大切なのは、危険なめまいを見逃さず、繰り返すめまいを「体質だから」と放置しないことです。
ご相談・ご予約
医療法人 煌仁会 森川内科クリニック
理事長 森川髙司
内科
兵庫県尼崎市上坂部
JR塚口駅から徒歩3分
ミリオンタウン塚口2階
Web予約
お電話でのご予約・お問い合わせ
06-6439-7337
平日は19時まで、土曜日も診療しています。
現在、ろれつの異常、片側の手足の脱力、複視、歩行不能、意識の異常、突然の激しい頭痛などがある方は、当院の予約ではなく、ためらわず119番へ連絡してください。
めまいについてよくあるご質問
Q1.どのようなめまいなら、すぐに救急受診すべきですか?
A.めまいとともに、言葉・手足・見え方・歩行・意識の異常がある場合は、ためらわず119番へ連絡してください。
特に、次のような症状は脳梗塞や脳出血などの可能性があります。
- ろれつが回らない、言葉が出にくい
- 顔の片側がゆがむ
- 片方の手足に力が入らない
- 顔や手足がしびれる
- 物が二重に見える
- 急に見えにくくなった、視野が欠けた
- 突然、まっすぐ立てない・歩けない
- 急にバランスが取れなくなった
- これまでに経験したことのない激しい頭痛を伴う
- 意識がもうろうとしている、反応がおかしい
- けいれんを起こした
- 強いめまいと繰り返す嘔吐が続いている
脳卒中では、片側の麻痺や言葉の障害だけでなく、突然のめまい、歩行困難、バランス障害、視覚異常が現れることがあります。
また、明らかな麻痺がなくても、突然始まった強いめまいが続き、支えがあっても立てない・歩けない場合は、小脳や脳幹の脳卒中を否定できません。
症状が一度治まった場合も、一過性脳虚血発作の可能性があります。自分で運転せず、救急車を利用してください。
Q2.めまいは何科を受診すればよいですか?
A.症状によって、内科、耳鼻咽喉科、脳神経内科など適した診療科が異なります。
次のような場合は、まず内科への相談が適しています。
- 立ち上がったときにクラッとする
- ふらつきや立ちくらみを繰り返す
- 動悸、息切れ、疲れやすさを伴う
- 発熱、下痢、嘔吐、食欲低下の後にふらつく
- 高血圧や糖尿病などの持病がある
- 血圧の薬などを始めてから症状が増えた
- 原因が耳なのか、血圧なのか分からない
次のような場合は、耳鼻咽喉科での評価が適しています。
- 寝返りや起き上がりで回転性めまいが起こる
- 頭を特定の方向へ動かすと症状が出る
- 難聴、耳鳴り、耳の詰まりを伴う
- 回転性めまいを繰り返す
めまいの原因は内耳が多いものの、脳や心臓など多岐にわたります。耳鼻咽喉科では、聴力検査や眼振検査などで内耳性めまいを評価します。
ただし、ろれつの異常、手足の脱力、複視、歩行不能、意識の異常などがある場合は、診療科を探すより先に119番へ連絡してください。
Q3.回転性のめまいは、脳の病気ですか?
A.内耳が原因であることが多いものの、回転性というだけで脳の病気を否定することはできません。
回転性めまいの代表的な原因の一つに、良性発作性頭位めまい症があります。
この病気では、
- 寝返り
- ベッドからの起き上がり
- 上を向く
- 下を向く
など、頭の位置を変えた直後に、数秒から1分程度の強い回転感が起こることがあります。
一方、小脳や脳幹の脳卒中でも、ぐるぐる回るようなめまいが起こることがあります。
次のような場合は、耳の病気と自己判断せず、救急評価が必要です。
- ろれつが回らない
- 手足の脱力やしびれがある
- 物が二重に見える
- 支えなしでは立てない、歩けない
- 突然の激しい頭痛を伴う
- 強いめまいが長く続く
- 何度も吐いている
めまいの「感じ方」だけでは、内耳性か中枢性かを完全に見分けられません。医療機関では、眼球運動、神経症状、歩行などを含めて判断します。
Q4.立ちくらみが多いのですが、どのような原因が考えられますか?
A.起立性低血圧、脱水、貧血、不整脈、低血糖、薬の影響などが考えられます。
立った瞬間にクラッとする、目の前が暗くなる、横になると楽になる場合は、立ち上がったときに血圧を保てない起立性低血圧の可能性があります。
主な原因には次のようなものがあります。
- 脱水
- 貧血
- 発熱、下痢、嘔吐
- 食事量の低下
- 降圧薬や利尿薬などの影響
- 不整脈
- 自律神経の異常
- 糖尿病治療中の低血糖
特に、
- 動悸や胸痛を伴う
- 運動中に起こる
- 意識を失った
- 前触れなく倒れた
- 黒い便や血便がある
- 息切れや強い疲労感を伴う
場合は、心臓病や出血による貧血などの確認が必要です。
立ちくらみを繰り返す場合は、内科で横になった状態と立った状態の血圧、脈拍、血液検査、心電図などを確認します。
Q5.血圧の薬を飲み始めてから、立ちくらみが増えました。どうすればよいですか?
A.薬の影響で血圧が下がりすぎている可能性はありますが、自己判断で中止せず、家庭血圧を記録して受診してください。
降圧薬によって血圧が下がりすぎると、めまいや立ちくらみが生じる場合があります。日本高血圧学会の一般向け資料でも、めまいや立ちくらみが血圧の下がりすぎによって起こることがあると説明されています。
ただし、立ちくらみの原因は薬だけとは限りません。
- 夏場の脱水
- 下痢や嘔吐
- 食事量の低下
- 貧血
- 不整脈
- ほかの薬との組み合わせ
などが関係していることもあります。
受診までに可能であれば、次の内容を記録してください。
- 朝と夜の家庭血圧
- 立ちくらみが起きた時刻
- 薬を飲んだ時刻
- 立ち上がったときだけ起こるか
- 脈拍
- 発熱、下痢、食欲低下などの体調変化
薬を急に中止すると、血圧が再び上昇する可能性があります。医師が記録や症状を確認し、必要に応じて薬の種類、量、服用時刻などを調整します。
Q6.夏にめまいがします。脱水と関係がありますか?
A.関係することがあります。暑い時期のめまいや立ちくらみは、脱水や熱中症の初期症状である可能性があります。
大量に汗をかくと、体から水分と塩分が失われます。その結果、循環する血液量が減り、めまい、立ちくらみ、だるさ、頭痛などが起こることがあります。
厚生労働省は、熱中症の症状として、めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、筋肉のこむら返り、頭痛、吐き気、倦怠感などを挙げています。
意識がはっきりしていて、自分で飲める場合は、
- エアコンの効いた室内や日陰へ移動する
- 衣服をゆるめ、体を冷やす
- 水分や経口補水液などを少しずつ取る
という対応をします。
ただし、次の場合は無理に飲ませず、119番へ連絡してください。
- 呼びかけへの反応がおかしい
- 意識がもうろうとしている
- 自分で水分を飲めない
- 何度も吐いている
- まっすぐ立てない、歩けない
- けいれんがある
- 体が非常に熱い
心臓病や腎臓病などで水分・塩分の制限を受けている方は、自己判断で大量に補給せず、主治医の指示を優先してください。
また、夏だからといって、普段から一律に塩分を増やす必要はありません。大量に汗をかいた場合を除き、高血圧のある方は通常の減塩を続けます。
執筆者プロフィール
森川 髙司
医療法人煌仁会 森川内科クリニック 理事長
専門:内科・消化器内科・呼吸器内科
地域の皆様の健康寿命延伸のため、生活習慣病の予防・改善指導に力を入れています。

